トゥクトゥクの起源とこれから

トゥクトゥクの語源は、昔の2ストロークのエンジン音がタイ人には「トゥクトゥク」と聞こえたからだという。しかし今ではその音は聞かれなくなったが、呼称だけはしっかり残っている。世界中からやって来る旅行者にも TUKTUK「トゥクトゥク」と呼ばれているが、正式名称は「サムロー」タイ語で3つの車輪つまり三輪車という意味で、トゥクトゥクは愛称である。

そのサムローには足でこぐ三輪の人力車も含まれる、というかサムローの発祥は人力車の方が古いと思われる。

トゥクトゥクの歴史を紐解くと起源は日本にあるようだ。

日本の当時の郵政省が郵便物収集に使っていたダイハツの三輪「ミゼット」から四輪車に変えた際に、中古のミゼットを大量にタイに輸出したことがきっかけである。

そしてそのタイに輸出した「ミゼット」がタイでタクシーに改造され使われ始めた。

【メモ】ダイハツ「バーハンドルミゼット」は、1957年8月1日発売開始。2ストローク単気筒249cc、最高速度60km/h、乗車定員1名で最大積載量300kg。1961年末までに販売終了となった。 ダイハツ「丸ハンドルミゼット」は、1959年4月に北米(含む沖縄)向けに先行販売。同年10月より日本国内で販売開始。特徴は前輪カバーのくちばしを連想させるノーズ部分とキャビン部分を一体化した今タイで見られる「カエル顔型ミゼット」である。1972年1月末で販売終了となった。

タイで現在走っているトゥクトゥクには大雑把に言って3つのタイプがある。

タイで一番よく見る「バンコク型」と主にタイ東北部で走っている「オートバイ改造型」と、アユタヤやピッサヌローク、タイ南部トランで活躍している日本からやってきたトゥクトゥクのルーツ「カエル顔型」がある。

それと近年になって環境に配慮した排気音のしない電気100%で走る「EV-トゥクトゥク」を見かけるようになった。「EV-トゥクトゥク」で観光スポットを廻るツアーも出てきている。

「EV-トゥクトゥク」は、排気ガスも出ないので環境に優しいのは嬉しい。一方でもうすでに「トゥクトゥク」というエンジン音が聞けなくなったのはちょっぴり寂しい。

2ストロークのエンジン音がしなくなっても「トゥクトゥク」は「トゥクトゥク」(^_^)v

タイ南部トラン駅前で客待ちしているトゥクトゥク初期のカエル顔型のミゼットトゥクトゥク 2015年8月

タイ南部トラン 助手席に乗せてもらったカエル顔型トゥクトゥク ハンドルは「丸ハンドル」 2015年8月

タイ南部トラン 日本で走っていたミゼットがタイでタクシーに生まれ変わり今も活躍している 2015年8月

車輪が3つあるものを「サムロー」という サムロー人力車は、サムロートゥクトゥクより歴史は古い タイ北部ランプーン 2017年4月

タイ東北部スリン駅前のトゥクトゥク(バンコク型)のたまり場 2014年8月

タイ東北部スリンの朝市前 バンコク型トゥクトゥク 2014年8月

バンコク スタンダードなバンコク型トゥクトゥク 2012年8月

タイ東北部ノンカイのオートバイ改造型トゥクトゥク 2013年8月

タイ東北部ノンカイのオートバイ改造型トゥクトゥクに乗車 運転手は女性だった 2013年8月

タイ東北部ノンカイのオートバイ改造型トゥクトゥク 風が心地よい 2013年8月

タイ東北部ノンカイ 2列平行座席のオートバイ改造型トゥクトゥク タイラオス友好橋を見に行った 2012年7月

タイ東北部ウドンタニ駅前で客待ちをしているオートバイ改造型トゥクトゥク 2013年8月 

タイ東北部ナコンパノムの郊外 2列平行座席のオートバイ改造型トゥクトゥク 2014年12月

タイ東北部ナコンパノム オートバイ改造型トゥクトゥク 街に活気を感じる 奥にベトナム時計台が見える 2015年12月

タイ東北部ナコンパノム 宿泊予定のホテルを偶然宣伝していた 2015年12月

タイ東北部タートパノムの乗り合いのオートバイ改造型トゥクトゥク ソンテウのように2列平行座席 2014年12月

タイ東北部ムクダハンのバスターミナルで客待ちをしているオートバイ改造型トゥクトゥク 2014年12月

タイ東北部ムクダハン オートバイ改造型トゥクトゥク このトゥクトゥクに3日間お世話になり、別れ際にプレゼントをもらった 2014年12月

タイ東北部ウボンラチャタニ バンコク型トゥクトゥク 2016年3月

タイ東部 カンボジアとの国境の街アランヤプラテートで見た長いオートバイ改造型トゥクトゥク 2012年7月

タイ東部 カンボジアとの国境の街アランヤプラテート 人力車サムローの幌をつけたオートバイ改造型トゥクトゥク 人力車サムローもいた 2012年7月

タイ東北部ロイエット郊外の地獄寺に行くときに乗った2列平行座席のオートバイ改造型トゥクトゥク 2018年8月 

タイ東北部カラシンのバスターミナルで客待ちしているオートバイ改造型トゥクトゥク 2019年1月

ミャンマーとの国境の街タイ西部メーソート 2列平行座席のオートバイ改造型トゥクトゥク 2012年7月

タイ北部ランパーンで乗ったサイドカー型のトゥクトゥク 2013年12月

チェンマイの水かけ祭りで大型水鉄砲でトゥクトゥク(バンコク型)めがけて容赦なく水を飛ばす外国人旅行者 2019年4月

行き先を告げると突然無言で運転手の横に女性が乗り込んできた(笑) チェンマイ 2019年10月

チェンマイの水かけ祭り専用の屋根のないトゥクトゥク 2017年4月

チェンマイの車椅子専用のバイク改造型のトゥクトゥク 2018年11月

チェンマイの車椅子専用のバイク改造型のトゥクトゥク 後ろから見たところ 2018年11月

サイドカー型のトゥクトゥク? 「トゥクトゥク」とは「自動三輪のタクシー」と定義すればこれは違う チェンマイ 2023年12月

チェンマイの大学構内で見かけた「EV-トゥクトゥク」 2019年5月

チェンマイの大学構内で見かけた「EV-トゥクトゥク」の後ろ姿 2019年5月

話を聞いたら、中国から輸入された「EV-トゥクトゥク」だという 2023年10月

「100% electric」と表示されている 1回の充電でどのくらい走るのだろう

これも同じ車種のようである 中国から大量に輸入されているのだろうか 2024年1月

しかし荷物運搬用で人を乗せるタクシーとは違う 「トゥクトゥク」の定義が分からなくなってきた 2024年1月

チェンマイのバイク車販売店に出ていた「EV-トゥクトゥク」 価格は不明 2024年9月

「Electric Vehicle」電気自動車と表記されている 最近チェンマイでも「EV-トゥクトゥク」を見かけるようになった 走っているときの音がモーターが回転している音がするのですぐに分かる

運転席は比較的シンプル デジタル表示なのか時計型のスピードメーターはない

タイ南部トラン県カンタンで見た「EV-トゥクトゥク」 電気100%なのかは不明 2013年1月

従来のバンコク型のトゥクトゥク 運賃120B、同じ距離をエアコンの入った配車アプリ maxim に乗ったら78Bだった チェンマイ 2024年9月

最近はスマホの配車アプリで簡単に車を呼ぶことができるようになった。 Grab や Bolt、maxim などがあり、いずれも事前に来るまでの時間や料金なども明確に分かり、運転手との通話やメールにも対応している。しかもトゥクトゥクより安い。

こうなるとトゥクトゥクの利用者は、海外からの旅行者および市場やデパートで多量の買い出しをした地元のタイ人が中心になるだろう。

投稿者: パッタイ

タイの自然や文化、人が好きです。

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