山岳少数民族の腕輪貨幣

タイの北部には、ミィエン(ヤオ)族、アカ族、ラフー族、リス族、モン族、カレン族、パダウン族などが暮らしている。これらの民族の多くは、もともとチベットから中国の雲南地方にかけて住んでいたが、いつの頃からかしだいにビルマ、ラオスを経て現在のタイ領内へと移住してきた。
ランナー王国のチェン貨幣が16世紀にすたれかけ始めた頃から、数世紀間、ビルマ北部からタイ、ラオスにかけての地域では、富や財を蓄える方法のひとつとして銀製の装身具が使われた。これらの装身具は、銀の質も極めて高く、形も多様性に富んでいる(Mitchiner, 1979)。

タイ北部の山岳少数民族の腕輪貨幣

腕輪貨幣 銀 最大幅 72.8 mm 186.3 g
ラフー族、アカ族、リス族

腕輪貨幣 銀 最大幅 62.8 mm 82.44 g
ラフー族、アカ族、リス族

腕輪貨幣 銀 最大幅 66.4 mm 139.7 g

腕輪貨幣 銀 最大幅 71.9 mm 216.5 g

腕輪貨幣 銀 最大幅 66.6 mm 63.0 g

腕輪貨幣 銀 最大幅 61.5 mm 82.8 g
モン族、ミィエン(ヤオ)族

腕輪貨幣 銀 最大幅 76.0 mm 85.6 g

腕輪貨幣 銀 最大幅 79.3 mm 79.2 g
ラワ族(タイ族が南下してくる以前から先住する民族)

腕輪貨幣 銀 最大幅 68.2 mm 175.1 g
ラワ族(タイ族が南下してくる以前から先住する民族)

腕輪貨幣 銀 最大幅 62.4 mm 73.23 g
16世紀以降、タイ、ビルマ北部~ラオスで使用されていた。
ラワ族(タイ族が南下してくる以前から先住する民族)

腕輪貨幣 銀 最大幅 69.0 mm 71.15 g
6面 Lewis p 41. ラフー族、アカ族、リス族

腕輪貨幣 一重タイプ 銀 最大幅 71.8 mm 76.75 g
ラワ族(タイ族が南下してくる以前から先住する民族)

腕輪貨幣 二重タイプ 銀 最大幅 70.3 mm 100 g
ラワ族(タイ族が南下してくる以前から先住する民族)

腕輪貨幣 銀 最大幅 82.6 mm 249.0 g アカ族

腕輪貨幣 銀 最大幅 74.7mm 96.8 g
Lewis博士によれば、中国・雲南地方で作られたという。
左右に広げることができるのが特徴。アカ族

腕輪貨幣 銀 最大幅 73.4 mm 54.86 g
Lewis博士によれば、中国・雲南地方で作られたという。
左右に広げることができるのが特徴。アカ族

山岳少数民族の住居は高床式で、竹やヤシの葉などで作られていて、住居の中には貴重品を収める金庫などはない。それで農作業をするときも貴重品は常に身に着けている。今回はその中で腕輪貨幣について紹介した。

投稿者: パッタイ

タイの自然や文化、人が好きです。

山岳少数民族の腕輪貨幣」に4件のコメントがあります

    1. 山の中で暮らす山岳少数民族の方たちは、収穫したもの、狩猟した物の物々交換が基本のようです。タイ北部の国境山岳地帯で生活していると、10年後、20年後はタイ?中国雲南へ?ミャンマーへ?ラオスへ?どうなるか不安ですので、タイバーツという形ではなく、このような銀という形ですとどこへ行っても有効ですね。もちろん山里の市場へ下りて買い物もしますので小さい額のタイバーツは持っています。←昔の話です。今は電気もきています。

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