寝台列車は夕刻バンコクとチェンマイからそれぞれ出発し、程なくすると係員が、夕食と朝食のメニューが両面に印刷された紙を配り、注文を取りに廻ってきていた。しばらくすると注文した料理が座席まで運ばれてくる。
また、昔は駅のホームでカオニャオを蒸かし焼きたてのムーピンを売る女性がいたので、それと飲み物を買い込み寝台列車に乗り込み、座席で食べながら旅情を味わうこともできた。
そのため向かい合った座席シートの間にテーブルがセットできるようになっていた。ちょうつがいで車窓側に折りたたまれたテーブルをフラットにおこし、付いている脚を垂直に立てる。
その次の時代は、テーブルを取り外せるようになって、テーブルの爪フックを車窓壁から取り外し、脚を折りたたんだ状態で座席の下あたりに収納されていた。
いずれも必要に応じテーブルを自分でセットし(係員にセットしてもらい)食堂車から運ばれてくる夕食や朝食を自分の座席で食べていた。もちろんタイビールも(現在は禁酒・禁煙)
食事の前に座席の間にテーブルをセットし、注文した料理が運ばれ配膳される

「夕食セット」は、フルーツと珈琲か紅茶が付いた4つのセットメニューから選ぶ 120~150バーツ

「朝食セット」は、American Breakfast、Continental Breakfast、Chinese Breakfast のうちから選ぶ

2014年に寝台列車内で少女がレイプ殺害され、窓から投棄されるという痛ましい事件があってから、列車内での飲酒がいっさい禁止になった。 違反者には最高6ヵ月の懲役または10,000バーツの罰金、またはその両方が科せられるようになった

1993年8月24日、16:40 チェンマイ発バンコク行きの寝台列車(下段)のチケット、535バーツ

大昔の寝台列車は窓が開き、夜風に吹かれながらシンハーを飲む、至福の時だったけどな…