シェムリアップで宮廷舞踊「アプサラダンス」を鑑賞

シェムリアップ最後の夜は、カンボジアに古くから伝わる宮廷舞踊「アプサラダンス」を鑑賞した。アンコールワットのレリーフをモチーフに創られたという「アプサラダンス」は、美しい天女デバターたちが、花咲く庭で楽しげに遊ぶ様子が描かれている。ゆったりとした木琴の生演奏とあいまって、どこか非現実的な魅力を感じた。この舞踊はユネスコの世界無形文化遺産にも登録されているという。

それらの優雅な踊りの中に、ココナッツの殻を打ち鳴らして村の男女がリズミカルに踊る民族舞踊「ココナッツダンス」もあった。

木琴の生演奏で幕が開いた

「金の人魚のダンス(ソバーンマチャ)」 魔王ラーバナが、シータ姫をランカー島に誘拐した。姫を救うため猿軍が島にかける石橋を造っていたら、ラーバナの娘ソバーンマチャ(金の人魚)が石を動かしてしまった。猿神ハヌマーンが人魚に橋造りの協力を求めるという、リアムケーの一節

アンコールワットの壁画をモチーフに創られた宮廷舞踊「アプサラダンス」

アンコールワットの壁に残る天女(デバター)のレリーフが踊りの元になっている

民族舞踊「ココナッツダンス」 半分に割ったココナッツの殻を叩いて踊る躍動感あふれるダンス。結婚式などでも踊られるという

女性たちによる可憐な舞で、踊りの終盤、ジャスミンの花を客側にまいて、神からの祝福を捧げるというシーンがある

鑑賞した感想はタイの古典舞踊に似ている、であったが、それはカンボジアから来ていることを後になって知ることになった。12~13世紀に最盛期を迎えたアンコール朝であるが、アユタヤ(タイ)の度重なる攻撃により1432年滅亡。この時、踊り子や音楽楽士などを含む約9万人の芸術伝承者がタイへ連れ去られた。これにより、カンボジアでの伝統芸能は廃絶したが、アユタヤ宮廷にてアンコールの宮廷文化が温存、伝承されることとなった。

時は経ち19世紀半ば、カンボジア近代の父と呼ばれるアンドゥオン王は、タイより踊り子を連れ戻し、カンボジア舞踊の再興を始め、現在に至っている。

コロナ禍の前の話であるが、アンコールワット観光の拠点であるシェムリアップでは、古典舞踊を見ることができるホテルやレストラン、劇場が多くあり、その数は増え続けている。華やかなダンサーを目指し、日々トレーニングに励む若者たちが多数いるようである。

投稿者: パッタイ

タイの自然や文化、人が好きです。

シェムリアップで宮廷舞踊「アプサラダンス」を鑑賞」に4件のコメントがあります

  1. シェムリアップには古典舞踏が見られる場所が沢山あるのですね。
    2010年に行ったときはとても素朴な場所で、食べ物も美味しく、空がとてもきれいでした。
    今はだいぶ変わっているのでしょうかね。。。

    いいね: 1人

  2. 私がシェムリアップで見た舞踊はこんな感じでしたね~♬
    アンコールワットのレリーフを元に、、、そうだったんですね(^.^)
    ちなみに私は食事しながら(いや、食事後か?)でしたね~。
    そういえば添乗員さんが、ダンサーを目指す人は多いけど、なかなかなれない、みたいなこと言ってましたね。2007年の夏のことです。
    あの頃も観光客がたくさんいたけど、仰る通り、コロナ禍でどうなっちゃたんでしょうね。。。

    いいね: 1人

    1. コメントを頂き、ありがとうございます。
      行き当たりばったりの旅でしたので説明してくれるガイドさんがいませんでした。もう一度解説を受けながら鑑賞したいです。

      いいね: 1人

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